読書履歴:RUNNING LEAN 実践リーンスタートアップ/アッシュ・マウリャ

RUNNING LEAN

内容、備忘録的メモ

2016年3月読了(2回目)

『リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす/エリック・リース』を読んだ後にこちらを読むべき。自分はこちらを先に読んでしまったため、「リーンスタートアップ」が何たるかがわからないまま混乱してしまった。

内容は「リーン・スタートアップ」で述べられている、スタートアップにおける無駄の無い事業の立ち上げを実践するために筆者が提唱するツール「リーンキャンバス」の使い方についての記述が主。事業の立ち上げというより、プロダクトの開発手法に振り切った内容。そもそも「リーン・スタートアップ」とはなんぞや?という話が頭に無いと混乱すること必須。

『リーン・スタートアップ』と比べると、より実践的で細かい方法論の説明(開発の進め方等)がなされており、スタートアップ企業においてプロダクト開発に携わる実務者、特にエンジニアがビジネス上の要請に沿った開発を進めたい場合には役に立ちそう。

但し、かなり内容が細かいため、100%このやり方に沿って進められない限り上手く行かない気がする。エッセンスだけつまみ食い、という訳にはいかなそう。細かすぎて後半かなり読むのがしんどかった。。

リーン生産方式、リーン・スタートアップについては「リーン・スタートアップ/エリック・リース」が詳しい。また、同様の効率的なソフトウェア開発手法については「アジャイルサムライ/Jonathan Rasmusson」が有名。

読書履歴:リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす/エリック・リース

リーンスタートアップ

内容・備忘録的メモ

2016年2月読了。

自動車工場の生産工程における無駄を徹底的に省く「トヨタ生産方式」を、プロダクトの生産工程及びプロダクト≒企業そのものとみなせる企業体、すなわち”スタートアップ”にまで対象範囲を広げ、いかに無駄なくプロダクトと企業体を大きくして行くべきかが述べられている。

スタートアップとは、

とてつもなく不確実な状態で新しい製品やサービスを創り出さなければならない人的組織

であるため、不確実な中での進捗を測る方法として「検証による学び」を提唱。

何を検証し、学ぶべきかは、

努力のうち価値を生み出しているのはどの部分で無駄なのはどの部分なのかということ

であり、スタートアップにおける価値とは

顧客にとってのメリットを提供するのもを指し、それ以外は全て無駄だと考える

すなわち、

検証による学びを得るためには、現実の顧客から集めた実測データを基礎とする必要がある

と説く。

いかに顧客からの声、評価を集め、プロダクトへフィードバックを行い、無駄なく商品開発を行い、成功確率を高めて行くべきか、というPDCAサイクルの回し方、その概念について、事例を用いながら400ページ近くに渡って解説。

「リーン生産方式」という概念を学ぶための本なので、手っ取り早く具体的な方法・手段を知りたい人には冗長に感じるかも。その場合は「RUNNING LEAN/アッシュ・マウリャ」他を併せて読むことをオススメします。

企業における生産性向上については「トヨタ生産方式/大野耐一」「ザ・ゴール/エリヤフ・ゴールドラット」など、顧客に対する価値については「マネジメント/ドラッカー」などがそれぞれ近い内容について書かれているのでオススメ。